
藤田和日郎の週刊少年サンデー連載「双亡亭壊すべし」第73回です。
姉の姿を追い、謎の少女と遭遇した緑朗。
一方、坂巻泥努を名乗る男に衝撃を受けた凧葉だったが、最初の<双亡亭>の絵を見て自分がいる位置を確認する。
自分のイメージを再現する事さえ出来れば中央画壇の連中も帝展の審査員も無知蒙昧な一般民衆も自分の「絵」の前に列を成すに違いないと結論付けた当時の泥努。
その日、地下室から湧き出る不思議な水を見て、衝撃を受けたという泥努だったのだが…!?
坂巻泥努の案内で地下室に案内された凧葉。
何もない部屋一杯に水が溜まっているのを見た凧葉だが、すぐにそれがただの水ではない事に気が付く事に。
黒い色かと思いきや、よく見たら奥に黄色や赤、青、たくさんの「色」がギラギラしているのだという。
そんな凧葉と同じ様に昭和4年の秋も深まった風の強い晩に衝撃を受けた泥努だが、その水に触れてみて更なる衝撃を受ける事になったらしい。
水に触れた手が赤くなり、それこそ自分が欲していた「深紅」だと確信した泥努。
だが、主題である黄梅の事を考えた途端、手の「深紅」は輝くような「黄色」に変わったのだという。
何と、自分が考える通りに色が変化する事に気付いた泥努。
「ははははは 私は最高の『絵の具』を手に入れた!!」
「私は、思う通りの『絵』が描けるぞ!!」
絵描きとして最高のものを手に入れたと興奮する泥努。
頭の中でイメージした通りの色どころかそれ以上にキレイな色になると、水の危険性など全く考えずに喜ぶ凧葉ですけど、総理たちの様に青一の話を聞いていたらここまで喜ぶ事は出来なかったかも知れません。
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