
平野耕太のアワーズ連載「ドリフターズ」第59回です。
人間全てを滅するため、ついに動き出した黒王軍。
オルテ帝都に逃げるしかない民衆たちだったが、黒王はわざとそちらに逃げる様に追い立てているのだという。
部屋のそうじでチリをひとつひとつ拾い歩くのではなく、端から丁寧にほうきをかけて部屋のすみっこに集めてちり取りでまとめてさらうのが廃棄物のやり方だと理解した信長。
そんな中、避難して来た者たちの前に豊久が姿を見せるのだが…!?
「ないごてこげな所で声ば張り上げとる」
「ないごて槍でん棒でん取って帰らん ないごて故国ば戻って死なん」
豊久を止められなかった事に頭を抱える信長たち。
当然のように全くブレずに自論をぶちまける豊久だが、サンジェルミもこのままでは黒王どころか暴動になると感じたらしい。
そんな周囲の心配をよそに好き勝手に話し始めた豊久。
「ここは人界万里のどんづまり 逃げ場なんぞどこにも無かぞ」
逃げて来た者たちに対し、帝都は助けを求める場ではない事を宣言した豊久。
「ぬしゃらが黒王ん首取りに行くなら 俺も行って首ば掻き取ってやっど」
「ぬしゃらがえんずば倒して郷里ば取り返しに行くなら おいも行ってえんずば皆殺しにしてやっど」
「ぬしゃらがそいでつたなく死んだなら おいも一緒に黄泉路ば魁けちやっど」
自分はただの戦餓鬼であり、智も才も無いが、みんなが戦うなら何処までも付き合う事を明言した豊久。
「共に行かんもんはいらん いらんからここで死ね」
その一方で、戦わないものはキッパリと切捨てる豊久ですが、確かに精神的に弱い者ばかりだったら普通に暴動になっていたのかも知れません。
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